先日茨城県で震度6弱の地震が発生しました。現在のところ大きな被害が確認されておらず安心すると同時に、2016年は最後まで恐ろしい年だったと思わせます。
今回の地震は2011年の東北沖巨大地震の余震らしく、またこの地震によって断層がずれ動く地殻変動があったことが確認されました。
28日夜、茨城県で発生した最大震度6弱の地震について、政府の地震調査委員会は、長さ15キロ前後の断層がずれ動いた可能性があるという見解をまとめました。
NHK NEWS WEB
今後数日間、同程度の大きさの地震が発生する可能性もあるため、近隣にお住みの方は十分に注意していただきたいと思います。
さて、今年の仕事も納め、家にいても特にやることがないという方も少なくないのではないでしょうか。私もここ数日壁や天井を眺めて過ごす時間が、いつもより5割くらい増えています。
そんな年末フリーメンなみなさんは、ぜひ白石晃士監督の作品を観てはいかがだろうか、というお話です。
白石晃士監督は、熱狂的なファンを持つ『ほんとにあった! 呪いのビデオ』シリーズの一部の構成、演出や多くのホラー作品に携わっている、日本のホラー作品好きな方ならば何かしら関わっているであろう人です。最近では発表当時、日本国民全員が驚いた『貞子vs伽椰子』の監督、脚本も務めています。そして『貞子vs伽椰子』ですが、(個人的にですが)まさかの名作です。
しかし、白石監督作品の一番の特徴といえば、「フェイク・ドキュメンタリー(モキュメンタリー)」というジャンルの作品です。わかりやすく有名なものならば『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』やら『クローバーフィールド』古いものならば『食人族』など。
すなわち、ドキュメンタリー風に撮影したドラマ作品がフェイク・ドキュメンタリーというジャンルです。
白石監督はフェイク・ドキュメンタリーのホラー作品を多く世に出している監督で、2016年には自身の制作手法を解説した『フェイクドキュメンタリーの教科書』という本も出版されました。
個人的に、フェイク・ドキュメンタリーというジャンルはより物語に入り込めることが特徴だと思っています。ホラー映画、特に怪奇現象によって登場人物が危機に陥ったり、モンスターが出てくるようなものだと、どうしても現実感が薄れてしまいます。ですが、モキュメンタリーは登場人物の視点のひとつが、そのまま私達観客の観る映像となるのでリアリティが増すのだと思います。
この登場人物の視点と観客の視点が共通しているというのが重要で、視点となっている人物の感情と、観客の感情もリンクしやすいのかなとも思います。まあ私はこれまでの人生でビデオカメラは数秒しか持ったことないほどに映像に関する知識を持っていないため、あまりごちゃごちゃとしたお話は置いといて、とにかくフェイク・ドキュメンタリーとホラー映画の相性は最高です。
また、白石監督の作品は独自の世界観を持っていることも特徴だと思っています。代表的なのが「霊体ミミズ」と呼ばれる正体不明のモノ。2005年に公開された映画『ノロイ』で初登場(たぶん)したよくわからない怪異は、同じく白石監督の作品である『オカルト』や『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』にも登場します。
このように、白石作品は種類を観ていれば観ているほどに楽しいというのも魅力のひとつだと思います。もちろん、他の作品をまったく観ていないという場合でも楽しめるとは思いますが。
ということで、そんな白石 晃士監督の作品、正直とんでもなく怖い! とかとんでもなくストーリーがいい! とかではないと思いますが、ヒマだから何か観たいという場合には予想以上に楽しい体験ができると思います。特に誰か一緒に観る人がいる場合には。
白石監督の作品はいくつかありますが、最初に観るならば映像制作会社のスタッフが、視聴者から送られた怪奇現象ビデオの真相を調査する『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』シリーズや、ある通り魔事件を調査しているうちに神の力によって奇跡を起こす男と出会う『オカルト』などが入りやすくていいんじゃないかと思います。