毎度のこと地震に関連することを書いて申し訳ないのですが、個人的に今年の出来事としてインパクトが強かったため、今年最後になればいいなという思いも込めてもう少しだけ地震の記事を書こうと思います。
みなさんもご存じだとは思いますが先日25日に南米チリ沖でM7.6の地震が発生しました。非常に強い地震ですが、この地震での日本への津波の影響はなく一安心です。
しかし「チリで巨大な地震が発生すると、日本にもその後巨大地震が起きる」というような話をよく聞きます。この話、実はただの都市伝説などではなく、地震メカニズムに沿ったお話なんだそうです。
詳しい説明がアサ芸プラスに掲載されていましたので一部引用します。
「太平洋の中央からやや東寄りには南北に『東太平洋海膨』と呼ばれる海嶺が走っています。その東側がナスカプレート、西側が太平洋プレートです。2つのプレートは同一プレートではないにせよ、互いに接する『兄弟プレート』と言えます」
「今世紀に環太平洋で発生したM8以上の大地震を見ていくと、それらの巨大地震は、太平洋を反時計回り、西から東に循環して発生していることがわかったのです。
例えばまず、2000年に太平洋の西側のニューギニア方面でM8の大地震が発生すると、01年にはその東側のチリ付近でM8.2の大地震が発生しました。その後、03年と07年には、なんと西側に戻って、北海道方面で大地震が発生したのです。
そして09年に、同じ西側のニュージーランド北方で発生したM8.1の地震から1年後の10年のチリ地震(M8.8)が東側で発生し、多くの犠牲者を出しました。そして、東日本大地震が発生したのはその翌年でした。同じ西側のニューギニア方面では13年にM8.1の大地震が発生した。さらに翌年の今年、東側のチリ沖で大地震が発生した。それが、先日発生したチリ地震なのです」
アサ芸プラス「チリ大地震後に日本大震災が発生するメカニズムとは?(1)西から東に循環して発生」より
噛み砕くと、チリ沖で発生する地震はナスカプレートで発生するものです。そのナスカプレートで発生した地震で太平洋プレートの西側が何らかの影響を受けて地震を発生させているという可能性があるということです。そして、太平洋プレートの西側は日本が含まれます。
また、地震予知の研究をしている琉球大理学部名誉教授の木村政昭さんは、同記事内でこう語っています。
「規則性から見ると、その関係は否定しきれない。そして、次の大地震は、太平洋の西側地域で発生する可能性が高いことも予想されます。東のチリ付近で大地震が発生したら、日本列島を含む西側は要注意だということになります」
もちろん、チリでの地震と日本での地震は完全に関係があると判明したわけではなく、まだ研究している段階です。しかし、実際にチリで規模の大きな地震が発生して数年後に日本に地震が発生するというケースが多いことから、やはり油断せずに注意しておく必要がありそうです。
さて、2016年は4月に発生した熊本地震や、10月に発生した鳥取県での地震など、日本国内だけでも巨大地震がいくつも観測されました。また、世界に目を向けてもエクアドル、ミャンマー、インド、そしてイタリアなど地震活動が活発だったという印象が残ります。
そして、2017年が迫った年末になっても、これら地震活動は収まってはいないという印象があります。
地震などの自然による災害は、いまだ人類には対処しきれないどうしようもない問題です。ですが、個々人がいくらかの被害を軽減するのは事前の準備で可能だとは思います。世界中で地震活動が活発になっている今だからこそ、よりたしかな準備といざという時のための用意をしておきたいものです。