不思議カウント

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2017年1月26日木曜日

アポロ計画最後の生存者がこの世を去り、地球に残される月面の謎


1960年代、冷戦下の米ソの間では激しい宇宙開発競争が繰り広げられていました。その競争のゴールは人類の月への到達。宇宙飛行士を月へと届け、無事に地球まで帰還させるという目標を達成するために、アメリカはひとつの有人宇宙飛行プロジェクトを開始します。それがアポロ計画です。

1968年10月にアポロ計画初めての有人飛行を成功させた後、翌年1969年の7月にはアポロ11号が史上初の有人月面着陸に成功。人類が地球以外の惑星に降り立った瞬間でした。

その後もアポロ計画は進められ、1972年にアポロ17号が月面着陸に成功。その後宇宙開発競争も沈静化し、アポロ計画も終了。ですので、アポロ17号が現在までのところ、人類が他惑星に降り立った事例となっています。

そのアポロ17号の船長だったユージン・サーナン氏が、今月16日にこの世を去っていたことが伝えられました。



「月面に降り立った最後の人」として知られる米宇宙飛行士のユージン・サーナン(Eugene Cernan)氏が死去した。82歳。米航空宇宙局(NASA)が16日、発表した。
 退役海軍将校のサーナン氏は1972年12月、自身としては通算3度目の宇宙飛行で米最後の有人月面探査となったアポロ17号(Apollo 17)の船長を務めた。
 NASAが発表した遺族の声明によると、サーナン氏は健康上の問題を抱えていたという。
AFP BB NEWS「月面歩いた最後の宇宙飛行士、E・サーナン氏死去 82歳

 ユージン・サーナン氏は1966年にはジェミニ9-A号の副操縦士として、1969年にはアポロ10号には月着陸船のパイロットとして、そして1972年には前述したとおりアポロ17号の船長として、合計3度の宇宙飛行を経験した宇宙飛行士です。

記事によるとユージン氏は82歳になっても人類の宇宙飛行計画を見届けていたいと語っていたそうで、宇宙に対して本当に熱い気持ちを持っていたことが分かります。



さて、アポロ計画といえば人類が月に到達した輝かしい記録である裏で、この計画は実はねつ造、あるいは隠ぺいされていたのではないかという陰謀論が存在します。しかもその陰謀説はひとつではなく、アポロ計画自体がねつ造であるとされている説と、計画のさなかに発見したものが隠蔽されているという説です。

ひとつめのアポロ計画自体がねつ造説ですが、もしかしたら皆さんも一度は耳にしたことがあるかもしれません。この陰謀論が日本にさえここまで広がったのは、1977年にイギリスで「第三の目」というテレビ番組が放送されたことが発端です。この番組内ではアポロ計画の月面着陸シーンは室内で撮影されたもので、実際にはアポロ11号は月に到達していないという内容のものでした。ですが、この番組はエイプリルフールのジョークで、番組内のいたるところでそれがわかるような演出がされています。

しかしその後、日本でもその番組が取り上げることがあり、取り上げた番組の一部ではジョークだとわかりにくく編集されたものが放送されてしまうことがありました。そのためこれを真に受けた人々が伝聞によってアポロ計画ねつ造説を広め、ここまで有名なお話になってしまったのだと思います。

ふたつめの隠ぺい説。これは、アポロ計画によって宇宙飛行を行った乗組員たちは地球外生命体やらU.F.O.やらと遭遇しており、政府はそれを隠蔽しているんじゃないだろうかとする説です。

当ブログでも「中国人初の宇宙飛行士、楊利偉さんが語る宇宙船での謎の【音】について」という記事を書きましたが、やはり未知の空間である宇宙ということと、密閉された宇宙船の中ということもあり不思議っぽい現象は多々報告されています。そういう報告や、宇宙飛行士の発言などから地球外生命体やU.F.O.の存在をイメージする人が出てくるのは当然だと思います。

例えば月の裏側には地球外生命体の秘密基地があるだとか、アポロ計画の有人宇宙飛行技術は地球に住む地球外生命体の技術だとか、そういう類のお話しは個人的にワクワクするので隠ぺい説は本当であってほしいです。


アポロ計画によって月面に降り立ったのはユージン氏を含む12人だと報告されています。しかし、ユージン氏以外の月面上陸経験者は、すでにこの世を去っています。今回、ユージン氏さんが亡くなったことによって、現在地球上には月面に降り立った人類は存在しません。そのため、彼らが地球外、そして月面で何を見たのかはもう知ることができなくなりました。

ですがこれは悲観するようなことではなく、今後人類が再び目指す良い目標のひとつになると思います。ユージン氏やいままで有人宇宙飛行に携わってきた人々の知識や技術、そして思いは間違いなく地球上に残っているのですから。